ヴィンテージ・ストラト・ピックアップの特徴となっているのが、スタガード仕様のマグネット・ポールピースです。Raw Vintage Pickupsでは、フェンダー社で56年以降に採用された通称“トールG”仕様(3弦と4弦の高さが同一のもの)を採用しました。
Raw Vintage Pickupsのポールピースにはアルニコ5マグネットを使用しており、独自の工程を経て磁束を安置させる事で、各弦のバランスを整えています。また、磁束密度は6264モデルでは高めにコントロールする事で、オリジナル・サウンドをシミュレートしています。

RV-5661
50's tone with "aged" appearance
Position : Neck, Middle, Bridge
RV-6264
60's tone with "aged" appearance
Position : Neck, Middle, Bridge
RV-5661-NA(non aged)
50's tone with "non-aged" appearance
Position : Neck, Middle, Bridge
RV-6264-NA(non aged)
60's tone with "non-aged" appearance
Position : Neck, Middle, Bridge
MSRP:
"aged" : ¥16,000/pc, ¥45,500/set
"non-aged" : ¥1,4000/pc, ¥40,000/set
Raw Vintage Pickupsのコイルの直流抵抗値は、5661モデルが5.8〜6.1KΩ程度、6264モデルには6.0〜6.3KΩ程度となるよう、ターン数、ワイヤーの選別で対応しています。コイルに使用しているマグネット・ワイヤーは、オリジナルと同様のAWG-42ゲージのヘビー・フォームバー被膜のものを使用していますが、AWG-42と言っても、ワイヤーの太さには工業規格における許容誤差範囲があるため、5661モデルよりも6264モデルのほうが細めなものを選定しています。テンション、レイヤーに関しても5661モデルよりも6264モデルのほうが、ややタイトに設定しています。
私共ではこれまでのオリジナル・ヴィンテージ・ピックアップのリワインド経験から、耳障りではない高域を維持しながら適度なミッドレンジを得るため、時にはワイヤー同士が密接に重なりあるよう、時にはワイヤー同士を離すという独自のレイヤーと、手送りによってワイヤーに与えられるテンションを再現したプログラムを施した上で、巻線機でワインディグを行っています。
コイル・ワインディング後には、独自のコーティングを施した上で含浸(ポッティング)処理。使用するワックスはオリジナル同様に、融点・粘度が低めのものを独自にブレンドしています。またオリジナルに準じ、5661モデルにはブラック・カーボン・パウダーを濃い目に、6264モデルには薄めにワックスの中へミックスしています。
各弦のトーンがアンバランスにならないよう、ボビンを組み立てる前に一本ずつ着磁し、さらに独自の工程を経て磁束を安定させています。また、多くのブランドのピックアップでは着磁器で飽和状態までマグネットを着磁させることが普通ですが、私共では5661モデルは6264モデルより若干低めの状態で着磁させるなど、着磁の強弱をコントロールしています。
2.着磁の方向について
フェンダー社では61年の途中を境に、マグネットの着磁方向がそれまでのものと180°逆になりました。そこでRaw Vintage Pickupsでは、5661モデルは上面をN極に、6264モデルは上面をS極に設定しました。また、Raw Vintage Pickupsでは、オリジナル・ピックアップに忠実に再現した結果、ミドル・ピックアップ(センター・ピックアップ)はリバース(フロント、リアとは逆巻コイル・逆磁極)にはしていません。ミドル・ピックアップをリバースにすることで確かにハーフトーン時のノイズ軽減に効果的ですが、センター・ピックアップのポールピースが逆なことで磁力線が乱れ、トーンがスポイルされてしまう事を避けたかったのです。
3.ポールピース形状について
Raw Vintage Pickupsでは、フェンダー社のオリジナル・ピックアップが61年の途中にマグネットの質感が変更されたことも再現しています。5661モデルでは、ポールピースの上面・下面をグラインダーで削った非常に粗い仕上げを、6264モデルにはバレル処理によって滑らかな仕上げとなっています。ポールピース上面のエッジ部分に関しても、5661モデル、6264モデル共に、オリジナル同様の手加工による面取りが施されます。